稀少な金属「金(ゴールド)」
有史以来、産出された金の量は18万トンと言われています。これは銀の年間産出量の10年分にも満たない量です。またオリンピック公式プールの4杯分よりも少なく、いかに稀少であるかが分かります。
ここから各国政府が保有している約3万トン、そして紛失、消失された分を差し引くと、現在地球上に残っている金は、15万トン以下という事になります。
2021年の世界人口は、79億人に迫りつつあります。ここから世界中の個人(年を問わず)が保有出来る一人当たりの金の量を計算してみると、全世界の人が満遍なく金を保有していた場合、最大限の15万トンが残っていても、わずか20グラム足らずにしかならないという事が分かります。
この20グラムは代表的な金貨でどれくらいになるかというと、金本位制時代に発行されたイギリスのSovereign金貨が2枚、フランスで発行された20フラン金貨が1枚を併せた3枚分と同じ程度の量になります。
もしあなたが、地金型金貨の1オンスを1枚所有していたならば、世界の個人保有高の約1.5倍にもなるという訳です。1オンス金貨を10枚も持っていれば、お金持ちの様な感覚になってしまいます。
世界の国を見渡せば所得の格差があり、また実際に金を所有している年齢も考慮しなければいけませんが、以前よりも産出量が若干増えたとはいえその稀少性から、金が高い価格を維持しているのが納得できます。